Webサーバー(オリジンサーバー)のインターネット接続を確保する、ダウンタイムを最小限に抑える、問題発生時にアラートを生成する、といったことを行うのに役立つCloudflareが提供する機能を説明します。
概要
Cloudflareは、サイトのインターネット接続を確保してダウンタイムを最小限に抑えるのに役立つ機能をいくつか提供しています:
- ゼロダウンタイムフェイルオーバー
- スタンドアロンでのヘルスチェック
- パッシブオリジンモニタリング
ゼロダウンタイムフェイルオーバー
CloudflareのDNSが別のAレコードまたはAAAAレコードを提供する場合、あるいはCloudflareのロードバランサーが同じプール内の別のオリジンを列挙する場合、ゼロダウンタイムフェイルオーバーは、ロードバランシングの決定を行う前に、オリジンへのリクエストを自動的にリトライします。 現在、Cloudflareは、HTTPレスポンスコード、521、522、および523に対してリトライを1回のみ行います。ゼロダウンタイムフェイルオーバーは、CloudflareのProプラン、Businessプラン、およびEnterpriseプランで利用できます。
スタンドアロンでのヘルスチェック
ヘルスチェックは、CloudflareのエッジネットワークからWebサイトにアクセスできるかどうかを監視し、Cloudflareのロードバランサーを必要とせずにWebサーバー(オリジンサーバー)での問題を迅速に通知します。 ヘルスチェックは、特定のヘルスチェックでのステータスの変化に関する分析も提供し、Proプラン、Businessプラン、またはEnterpriseプランのドメインで利用できます。
1つのWebサーバー(オリジンサーバー)のみを持っている場合、またはインフラ全体でのトラフィックの負荷分散が必要でない場合、ヘルスチェックは、Cloudflare Load Balancingの代替ソリューションとして最適です。
Webサーバー(オリジンサーバー)が利用できなくなった場合、ヘルスチェックに設定した最大 20のメールアドレスにメール通知が送信されます。 ヘルスチェックの通知セクションにメールアドレスが入力されていない場合、アラートは送信されません。
「Health Checks」タブのCloudflare Trafficアプリを介してHealth Checksを設定します。
制限事項
ヘルスチェックには、プランごとに次の制限事項があります:
対象地域 - チェック対象となる地域の数:
- Proプラン:3
- Businessプラン:65535
- Enterpriseプラン:65535
ヘルスチェック - 許可されているチェックの数:
- Proプラン:10
- Businessプラン:50
- Enterpriseプラン:1000
最小間隔 - チェックの最小実施間隔
- Proプラン:60
- Businessプラン:15
- Enterpriseプラン:10
パッシブオリジンモニタリング
Cloudflareのパッシブオリジンモニタリングは、CloudflareのエッジネットワークからWebサーバー(オリジンサーバー)に5分間アクセスできない場合にお客様に通知します。Cloudflareの全プランで利用できます。 パッシブオリジンモニタリングは、訪問者のトラフィックに対するWebサーバー(オリジンサーバー)のHTTPレスポンスのサンプルをレビューします。 次のような状況に該当する場合にアラートメールがトリガーされます:
- ユーザーのWebサーバー(オリジンサーバー)が、過去24時間以内に5XX以外のHTTPレスポンスを生成した。
- 直近5分間のトラフィックのサンプルすべてに、HTTPエラー521が含まれている。
- エラーがゾーンのトラフィックの10%を占めている。
CloudflareとWebサーバー(オリジンサーバー)(Ezoicなど)間で別のプロキシを使用している場合、Cloudflareからのアラートメールに、Webサーバー(オリジンサーバー)ではなくプロキシサービスのIPアドレスが表示される場合があります。通常、CloudflareとWebサーバー(オリジンサーバー)間のプロキシがHTTP 521エラーを返した場合にそうした状況が発生します。
メール通知を設定する
アラートメールは、次の手順で設定します:
- Cloudflareアカウントにログインするか、またはプロフィールメニューの「アカウントホーム(Account Home)」をクリックします。
- 「通知(Notifications)」をクリックします。
- 「通知(Notifications)」セクションの「作成(Create)」をクリックします。
- 「通知の作成(Create Notification)」ページで、名前と説明を入力して、イベントをパッシブオリジンモニタリングに設定します。
- 通知メールを追加します。
- 「保存(Save)」をクリックします。
ユーザーのサーバーが521と521以外のHTTPレスポンスを周期的に繰り返す(フラップする)場合、アラートメールは8時間ごとにWebサーバー(オリジンサーバー)につき1回だけ送信されます。 また、同じ問題に対して3通を超えるアラートメールが送信されることはありません。
オリジンモニタリングアラートを無効にするには、アラートメールの下部にあるリンクをクリックします。 アラートの無効化が正常に完了すると、確認ページが表示されます。 あるいは、「通知設定の管理(Manage Configured Notifications)」にあるパッシブオリジンモニタリングイベントを有効からオフに切り替えます。
推奨事項
521エラーを解決するには、次の推奨事項に従ってください:
- 521エラーのトラブルシューティングに関するガイドを参照します。
- Cloudflareのコミュニティのヒントを確認します。
Cloudflareサポートに連絡して支援を求めます。